10月26日、
年長さんが消防署見学に行きました。
園バスに乗って、やってきたのは中央消防署。
朝から晩まで休むことなく、人々の命と安全を守るお仕事をしているところです。
ポンプ車から救助工作車・救急車まで一堂そろい踏み!
さすがは本部です。
「うわあ、消防車がいっぱい!」と少し興奮気味。
さあさあ、まずは庁舎内を見学させていただきましょう。
ここは事務室。
パソコンに向かってお仕事中です。
「静かに静かに…」そっと見学します。
消防署の心臓部、通信指令室です。
大きな液晶画面とたくさんのコンピューターが並んでいます。
「119番通報はこのお部屋につながりますよ」
と消防署員さん。
続いてのお部屋は…先程とは一転、ほのかに香る畳のにおい。
「ここは消防士さんが寝るところです」
でも、いつ災害が起こるかわからないからぐっすりは眠れないこと、
またパジャマには着替えず制服のまま眠ることなどを教えてくれました。
目からうろこのお話ばかり、みんな興味津々で聞いています。
消防士さんが夕食を作って食べるキッチンと食堂です。
「カレーやうどんなどを作って食べています」「えー、いいなあ」
「おなかが空いていたら力が出ないので、人を助けることができません。
だから、おなかいっぱい食べることも、消防士の大事な仕事なんですよ」
次は車庫におりて車両の見学をさせていただきます。
「これは救急車です。どんなサイレンか知っていますか?」
「うん、知ってる〜、ピーポーピーポー!」「その通り」
「病人やけが人を病院に運んであげる車です」
内部は担架や医療機器などがいっぱいでちょっとした病院みたい。
「このトラックみたいな消防車は資機材搬送車といいます」
「あっ、クレーンがついとる!」
「これは水難救助車といって、海や川でおぼれている人を助けますよ。
ほら、屋根にボートを載せているでしょ」
車内は広いので、現場に向かいながら水中にもぐるための
スーツに着替えることができるとのことです。
「右も左も消防車だらけ」
車両見学はまだまだ続く。
「大きな地震や事故などで人を助けるための救助工作車」
「中には救助を行うための道具をいっぱい積んでいます」
「マークもかっこいいね!」
「ポンプ車は火事の現場に出動してホースを伸ばして火を消しますよ」
どの車もピカピカに磨かれています。
「この大きい車は水槽車という名前です」
しまなみ海道や高速道路上など水の確保が困難な火災現場で活躍するということです。
「ポンプ車に似ているけど、これは化学ポンプ車といいます。
水では消せない火を、泡を出して消す消防車ですよ」
災害に応じた様々な役割を持つ消防車があることを知りました。
他にも車庫の中には色々あって…
ロッカーには出動に備えて防火服やヘルメットがスタンバイ。
ホースも山のようにあります。
「これは風を送って建物の中の煙を外に出す機械で、
大きな扇風機みたいなものがついていますよ」
消防署は珍しいものであふれています。
はい、本日のクライマックス!
みなさんご存知、消防車の花形的存在、威厳たっぷりのはしご車です。
ビルの火事を消したり、逃げ遅れた人を助けたりします。
ここで救助隊の方が駆け足で登場、隊長の号令のもと整列し「敬礼!」
みんな「かっこいい〜」と見惚れています。
「今からはしごを伸ばしてあげるから見ていてくださいね」
「ぼく知ってる。35メートル伸びるんよね」「あっ、アウトリガーが出た」
など大人も顔負け、絵本で習得した知識を発表してくれる子もいました。
はしごが動き始めると、子ども達から自然と拍手があがりました。
ブ〜ンとエンジンが唸りをあげ、スーッとはしごが伸びていきます。
先端のバスケットには、保育者2名と隊員さんが乗っています。
「おーい!」「先生、がんばってー」と手を振ります。
操作する隊員さんは真剣そのもの。
MAXまではしごを伸ばしたところです。
見上げると首が痛くなるほどの高さです。
そして、上からの眺望がこちら!足がすくみます。
この高さから作業に当たる消防士さんはやっぱりすごい!
みんな心配していたのか、降りるなり担任のもとまで駆け寄ってきましたよ。
最後に防火服を着させてくれました。
「ねえ、こっち向いて見せてー」
「わあ、かっこいい。ぼくも着たいなあ」
みんな少し照れながら、はにかみ笑顔を見せてくれました。
「ヘルメットもカチカチや〜」
今日の体験に刺激され「ぼく、大きくなったら消防士になる」と
夢を語り、敬礼の練習をする子の姿が見られました。
消防の仕事を知るとともに、防災意識も育まれた秋の一日でした。
中央消防署の皆様、お忙しいなか本当にありがとうございました。
copyright©Midori Kindergarten,Ehime,Japan 2004