6月10日、
年長さんが園外保育に出かけました。
湿気を帯びた空気に梅雨の訪れを感じます。
田植えを前に、田んぼに水が入り始めました。
「わ、田んぼが緑色!」
「抹茶みたーい」
こちらはすいか畑。
「なんでワラを敷いているの?」
「ワラを敷いていると雑草が生えないし、すいかが元気よく育つんよ」
「先生、これはナス畑よね」「そうだよ」
「ナスって花も紫なんやね」
幼稚園の畑のじゃがいもの出来具合を見てみましょう。
「う〜ん、まだちょっと小さいね」
今年は、少し成長が遅めのようです。
「ん、なんの音?」
「あっ!」
「滝みたーい」
水田に目を凝らすと…
「アメンボや」
水面を気持ちよさそうにスーイスイ!
さらに歩を進めると…
「ほらあそこ、トウモロコシができよるよ」
夏野菜がいっぱいの沿道は、まるで動く野菜図鑑。
笹の葉がサラサラ揺れる竹を見上げて…
「背が高いね!」
本日の目的のひとつ、こちら、紫陽花ロードです。
蒸し蒸しする中、清楚に咲く紫陽花に涼を感じます。
「うわあ、きれい〜」「こんなにいっぱいの紫陽花、初めて見た」
「わたしのおばあちゃんちのお庭にも紫陽花が咲いているよ」
「かたつむり、みーつけた!」
紫陽花にかたつむりとは、一幅の絵を見るようです。
来た道を少し取って返し、八幡山の石段下の境内でお弁当をいただきます。
鳥居の前で手を合わせてごあいさつ。
苔むした境内は、まるで緑のカーペットを敷いているかのようです。
「ぼくはここで食べようかな」
お好みの場所にシートを敷いて、「いただきます!」
「わあ、唐揚げが入っとる」「ぼくはサンドイッチがあるよ」
おうちの方の手作り弁当に、もぐもぐ、お箸が進みます。
お友達との心と心をつなぐ園外保育。
お弁当が終わったら、何して遊ぼう?
♪はないちもんめ♪で盛り上がっています。
こちらは鬼ごっこ。
「まてー!」
目をかくし、何を触っているかを当てるネイチャーゲーム。
「う〜ん、なんかサラサラする。葉っぱかな?」
「次は、こっちこっち」
ツルツルがあったり、ザラザラがあったり…
手の感触をもとに色々と想像をめぐらします。
石碑の上も子ども達の遊び場と化しています。
「う〜ん、登れるかなあ」
こっちに手をかけ、あっちに足をかけ、自分の力を試します。
「やったー、のぼれた」
ぺたんと貼りつき、忍者の気分。
「せ〜の…ジャンプ!」
木の枝もおもちゃとなっています。
「よいしょっ」と竹を持ち上げ…
「ほら、ぼく力持ち」
頭を突き合わせて…
虫探しにも余念がありません。
「あ、ミミズ!」
「にゅるにゅる〜」
なにか真剣に観察中。
近づいてみると…
「かたつむりだよ。でも死んでいるみたい…」
森の虫たちとの出会いに心ときめく子ども達。
「見て見て、きのこ」
「毒きのこだったらいけないから、見るだけにしよう」
「これ、なんの穴かな?」
「ヘビかなあ」「モグラかなあ」
こんな葉っぱもありましたよ。
自然の中で体験する発見や喜び・感動は、
遊具が鎮座する公園では味わうことができません。
「ああ、楽しかった」 それでは幼稚園に帰りましょう。
おっと!
帰り道でも目ざとく何かを発見。
「かみきりむし!」「わたし、この虫、こわい〜」
「あ、うごいた」「わあ、とんだ!」
「先生、あそこにきゅうりができとるよ」
「あっちはにんじんの葉っぱよね?」
「あ、幼虫や」
「葉っぱ食べとるね」
「ただいま〜」
心揺さぶる経験がいっぱいできた梅雨の一日でした。
copyright©Midori Kindergarten,Ehime,Japan 2004